トークセッション(3月6日)開催報告

2023年3月6日(月)、『北極研究者+ユース・表現者~未来に向けて今を考えるとき、北極研究者はどんな「問い」を持つべきなのか?~』を開催しました。

セッション1では、「未来という視点から、北極を見つめる」をテーマに、環境問題・社会課題解決に向けて奔走する二人のユースをお呼びし、二人の研究者と対談しました。
小樽商科大学の大砂百恵さんは、昆布から作られる飼料添加物で牛のげっぷに含まれるメタンガス排出量を抑制し、環境にやさしい家畜飼料を広めることでサステナブルな世界をつくることを目標に起業準備を進めています。
田中梨奈さんは、Japan Youth Platform for Sustainability事務局として、日本の若者の声を集約し政策として日本政府や国連機関等に届ける活動を行っています。
“日本と欧米の若者の行動への参画の違いは何か”という北海道大学の野村大樹先生からの質問や、“若者の動きに対してプロセスが動くサイクルが鈍いのは民主性が保たれているからなのか?”というユースから北海学園大学の高橋美野梨先生への鋭い問いが交わされました。
起業や政治に対して若者の参画が広がる一方で、世界と比べるとまだ当事者意識が弱く成功体験が少ないため、そのサポートが必要であるという考えが語られました。

セッション2では、「捉えにくいものをいかに表現し、広く伝えるか」をテーマに二人のアーティストをお呼びし、北海道大学の大西富士夫先生と対談しました。
彫刻家の国松希根太さんは、白老町を拠点に主に木で山や地平線、氷山の彫刻を制作しています。
絵師の林匡宏さんは、対話しながら行政や民間企業や市民の「やりたい!」を絵にしてまちづくりや都市開発に関わっています。
自然や気候変動などスケールが違うものに対してどうアプローチすれば良いかという大西先生の問いに対して、身の回りにあるものでもイメージを広げれば大きなフィールドに繋がれる、ふわっとしたものをわかりやすく身近なものに置き換えるコーディネートが大事、など、アーティスト視点での意見が語られました。

スケールや立ち位置を変えて北極を見ていく、そして一人ひとりを丁寧につなげていくことで大きなエネルギーが生まれていく。北極研究者と異分野で活躍する人たちのコラボレーションから、今後のコミュニティ活動のヒントをたくさん得られました!

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 ファシリテーター: 黒井理恵(株式会社DKdo)
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